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相続税の税額控除にはどんな種類がある?
相続税は、課税対象となる価額を明らかにし、税率を乗じて明らかにしていきます。さらに、各人の相続税額を算出したあとで所定の要件を満たせば税額控除を適用することも可能です。
当記事ではこの税額控除に焦点をあてて、相続税の計算上使えるものの種類をそれぞれ紹介していきます。
納付額を算出するまでの流れ
基礎控除を適用し、課税遺産総額を算出。その後法定相続分での按分や税率の適用などを経て、各相続人等の税額が導き出されます。
この段階で納付額が確定することもあれば、さらに加算・減算を行うべきケース・行うことができるケースもあります。
例えば財産を取得した方が被相続人の一親等または配偶者に該当しないのなら20%相当額を加算しないといけませんし(「2割加算」と呼ばれる。)、その他各種税額控除の要件を満たすならそれらを適用して税額を下げることも可能です。
計算の順序に応じて次のように列挙できます。
- 相続税額の2割加算
- 暦年課税分の贈与税額控除
- 配偶者に対する相続税額の軽減
- 未成年者控除
- 障害者控除
- 相次相続控除
- 相続税の外国税額控除
- 相続時精算課税分の贈与税額控除
以降では、税額控除それぞれの特徴や要件などを解説していきます。
贈与税額控除について
算出税額に対して、まずは「贈与税額控除(暦年課税分)」を適用します。
これは、「生前贈与加算」によって相続財産に加えられた贈与財産であって、すでに贈与税の課税を受けて納税をした分について相続税額から差し引くことができるとする仕組みです。
※生前贈与加算とは、相続開始前に行われた贈与であってもそれが一定期間内(原則として相続開始前7年以内)であるときは、相続財産として加えるルールのこと。
1つの贈与に関して、贈与税と相続税の二重課税が起こらないようにするための措置でもあります。
また、適用順序としては外国税額控除の後になりますが、「相続時精算課税分の贈与税額控除」もあります。
相続時精算課税分の贈与税額控除について |
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相続時精算課税※適用財産があり、当該贈与財産について贈与税が課されていた場合、その贈与税額相当の金額を差し引くことができる。 控除しきれない分に関しては、税額の還付が受けられる。 |
配偶者控除(配偶者に対する相続税額の軽減)について
贈与税額控除(暦年課税分)に続いて、「配偶者控除」を適用します。
ただしこの控除が使えるのは被相続人の配偶者に限られ、かつ、相続税の申告書を提出した方に限られます。
※配偶者控除を使うと税額を0円にできる可能性が高いが、その場合でも申告は欠かせない。
この仕組みがあることにより、配偶者は、次のいずれか大きい方の金額までは税負担が発生しません。
- 1億6,000万円
- 課税価格の合計額に法定相続分を掛けて算出した金額
そこで、課税価格の合計額5億円を妻と子が相続する場合、妻が法定相続分相当の2億5,000万円を取得しても非課税にできます。
また、課税価格の合計額が1億円だとすれば、妻が法定相続分を超え全財産の取得をしてもやはり非課税となります。
ほかの制度と比べても節税の効果がとても高く、配偶者に関しては納税の負担が発生しないケースが多いといえます。
ただし、当該配偶者に関しての相続が起こったときに子が配偶者の財産を承継することになりますので、相続税対策の観点からはその二次相続まで意識した遺産分割が重要になってきます。
未成年者控除について
次に、「未成年者控除」の適用について考えましょう。
その名のとおり、遺産を取得した方が未成年者(18歳未満)である場合に一定額を差し引ける仕組みです。
差し引くことができる金額は、次の算式から求められます。
(未成年者控除の金額)
[10万円×満18歳になるまでの年数]
※1年未満の期間については切り上げて計算。
よって17歳6ヶ月の方に関しては、「満18歳になるまでの年数」に1年未満の期間がありますのでこれを1年とすることができますので、控除額は10万円となります。
0歳の子に関しては最大額の180万円が控除可能ですが、このとき控除前の税額が100万円だとすれば、その超える金額(80万円)を扶養義務者の相続税額から控除することが認められています。
例えば、子の親が亡くなり当該子と他方の親であり被相続人の配偶者が共同相続するとき、上の例でいうと80万円を配偶者の税額から差し引くことができるということです。
障害者控除について
次に、「障害者控除」の適用について考えましょう。
こちらは遺産を取得した方が障害者(85歳未満)である場合に一定額を差し引ける仕組みです。
差し引くことができる金額は、次の算式から求められます。
(障害者控除の金額①)
[10万円×満85歳になるまでの年数]
※1年未満の期間については切り上げて計算。
特別障害者に該当する方についてはこちらの算式を採用することができます。
(障害者控除の金額②)
[20万円×満85歳になるまでの年数]
※1年未満の期間については切り上げて計算。
控除前の税額を超える控除額になるときは、未成年者控除同様、扶養義務者の相続税額から控除することが認められています。
相次相続控除について
未成年者控除や障害者控除の適用後、さらに「相次相続控除」の適用ができないか確認してみましょう。
相次相続控除は、今現在の相続(二次相続)が開始される前10年以内に、被相続人が(一次相続により)相続税を課せられていると適用できる控除制度です。
要は、同じ財産に対し、短期間で二度相続税が課税される負担を軽減するための措置です。
一次相続で納めた税額が大きく、二次相続が開始されるまでが短期間であるほど控除額は大きくなります。ほかにも一次相続における取得価額や今回の取得価額など、さまざまな要素が絡み合って具体的な金額は定まります。
外国税額控除について
次に、「外国税額控除」の適用について考えます。
これは、相続や遺贈などにより国外財産を取得し、当該財産について外国で相続税相当の税金を納めている場合に適用できる控除制度です。
国外財産に関しても日本で相続税の課税を受けることはありますし、外国で課税を受けることもあります。そこで同じ財産に対する二重課税の負担を回避するため、この措置が認められています。
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