01
相続税申告が必要なケース・不要なケース
相続が発生したとき、すべての相続人が相続税の申告を行うわけではありません。
遺産の総額や相続人の構成によって、申告が必要なケースと不要なケースに分かれます。
今回は、相続税申告が必要になる代表的なパターンや、申告不要となる場合の条件を解説します。
相続税とは
相続税とは、誰かが亡くなった際、そのひとの財産を家族などが受け取った場合にかかる税金です。
相続税は、すべての相続に対してかかるわけではありません。
基礎控除という枠が設けられており、それよりも財産の総額が少ない場合は、申告や納税の必要がなくなります。
相続税の仕組みは複雑な部分もあるため、判断が難しいケースも少なくありません。
財産が多い場合や、不動産が複数あるようなケースでは、早めに弁護士などの専門家に相談するのがおすすめです。
相続税申告が必要となるケース
相続税申告が必要なのは、相続財産の総額が「遺産に係る基礎控除額」を超える場合です。
基礎控除額を超える場合
遺産に係る基礎控除額は以下の計算式で求められます。
3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
基礎控除額は、相続人の人数によって金額が変わる仕組みです。
つまり、同じ金額の遺産でも、相続人が多ければ非課税になる可能性があります。
【法定相続人が配偶者と子ども1人の場合(計2人)】
基礎控除額=3,000万円+(600万円×2人)=4,200万円
【法定相続人が配偶者と子ども3人の場合(計4人)】
基礎控除額=3,000万円+(600万円×4人)=5,400万円
上記の額を超える遺産がある場合は、原則として相続税の申告が必要です。
基礎控除額の計算に使う「法定相続人の人数」は、実際に遺産を受け取るひとではなく、法律で定められた相続人です。
そのため、たとえば相続放棄をしたひとがいても、原則としてその人数は控除額の計算に含めます。
生命保険金や死亡退職金が多額の場合
生命保険金や死亡退職金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象に含まれます。
以下のような、一定の非課税枠が与えられています。
500万円×法定相続人の数×(その相続人の取得した保険金等の合計額/相続人全員の取得した保険金等の合計額)
上記を上回る金額を受け取った場合は、申告が必要です。
相続時精算課税・暦年課税について
相続時精算課税もしくは暦年課税の制度を使って贈与を受けた場合、相続時に税金の計算に加えます。
それによって、遺産に係る基礎控除額を超える(つまり相続税申告が必要になる)可能性があるため注意が必要です。
相続時精算課税適用財産を受け取った場合
相続税を計算するうえで、生前に贈与を受けた財産がある場合には、その扱いに注意が必要です。
特に「相続時精算課税制度」を使って贈与を受けた財産は、相続時にも税金の計算に加えなければなりません。
上記の場合、相続が始まったタイミングでの価値ではなく、「贈与を受けたときの価値」が相続税の対象となる金額にプラスされます。
相続開始前3年以内に暦年課税適用財産の贈与を受けている場合
被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けていた場合、その贈与分も相続財産に加算されます。
加算により基礎控除額を超えると、申告対象になる可能性があります。
相続税申告が不要となるケース
一方で、遺産総額が基礎控除額以内に収まっている場合には、原則として申告不要です。
遺産総額が基礎控除以下の場合
たとえば、法定相続人が2人いる場合の基礎控除額は4,200万円です。
被相続人の預金、不動産、保険金などを含めた全財産の評価額がこの金額以下であれば、相続税の申告は不要となります。
生命保険や退職金が非課税枠内に収まっている場合
生命保険金や死亡退職金があっても、それぞれの非課税枠(法定相続人×500万円)を超えなければ課税対象にはなりません。
そのため、これらを含めた総額が基礎控除の範囲内であれば、申告も不要です。
配偶者の税額軽減を利用して申告不要となるケース
相続人が配偶者の場合、「配偶者の税額軽減」という制度により、実質非課税となるケースがあります。
配偶者の税額軽減では、次のいずれか大きい金額までは、相続税がかかりません。
- 1億6,000万円
- 配偶者の法定相続分までの財産
たとえば、被相続人(亡くなった方)に子どもが1人いる場合、配偶者の法定相続分は2分の1です。
上記の場合、遺産の半分までは非課税となります。
ただし相続税の申告書の提出義務があるなど、複雑な部分も多いため、弁護士などの専門家に相談するのがおすすめです。
相続税申告の必要性が不明なときの対処法
相続財産の評価は複雑であり、土地の時価や非上場株式、貸付金などが含まれると正確な計算が難しくなります。
そのため、以下のような状況に該当する場合は、早めに専門家に確認してもらうのがよいでしょう。
- 不動産が複数ある
- 贈与を受けている可能性がある
- 被相続人が会社を経営していた
- 生命保険金が多額である
税理士や相続に強い弁護士など、相続税申告に詳しい専門家のアドバイスを受けられれば、申告の有無や必要な手続きが明確になります。
まとめ
相続税申告が必要かどうかは、遺産の総額だけでなく、保険金や贈与の有無、特例の適用などさまざまな要素で判断されます。
基礎控除額を超えるかどうかを目安としつつ、詳細な状況を踏まえて正確に判断するのが大切です。
不安があったり判断が難しかったりする場合には、早めに弁護士などの専門家に相談して手続きを進めるのがおすすめです。
02
当団体が提供する基礎知識
Basic Knowledge
-

相続登記とは?申請義...
相続が発生した後、不動産をどう扱うか悩まれる方は少なくありません。特に名義変更にあたる「相続登記」は、手続きが煩雑な印象から後回しにされがちです。しかし2024年から義務化されたことで、対応が遅れると法的なペナルティの対 […]
-

不動産(土地)の活用...
不動産、特に土地の活用方法についてはいくつもの選択肢が存在します。ここでは、さまざまな土地の活用法、そしてそれぞれの特徴について説明致します。 まず、土地を活用するうえで、収益を獲得する目的で活用するという方は […]
-

後見人の種類~成年後...
認知症や知的障害・精神障害により判断能力が十分でない方を支援する制度が後見制度です。人それぞれ必要な支援の内容は異なりますのでその人に合わせた後見人(支援者のこと。)、「成年後見人」「保佐人」「補助人」「任意後見人」など […]
-

株式分散のデメリット...
非上場の株式会社を経営する上で、株式を経営者が保有しておくことは重要な点です。株式は資産としての面だけでなく、会社の意思決定権である議決権も持ち合わせているからです。そのため株式が分散していると、経営に対して理解がない株 […]
-

相続人が2人以上いる...
兄弟姉妹など相続人が複数いる場合、不動産をどのように相続するのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。相続人が複数いるときの不動産相続は、単独で相続する場合に比べて問題が複雑化し、遺産分割協議が必要になるなど相続人同士の […]
-

相続放棄のデメリット...
相続において被相続人に借金などの負債が多い場合、相続人は「相続放棄」を選択することができます。しかし、相続放棄にはデメリットや注意点もあるため、思わぬトラブルに発展するおそれもあります。この記事では、相続放棄のデメリット […]
03
よく検索されるキーワード
Search Keyword
04
コンシェルジュメンバー
Concierge Member
コンシェルジュメンバー
- <資格>
- 行政書士・動産鑑定士
- <所属事務所>
- 竹川行政書士事務所
- <自己紹介>
- 遺言書作成サポートをはじめ、終活での身の廻りの処分整理などの相談を承ります。
お気軽にご連絡ください!
- <資格>
- 行政書士・不動産鑑定士
- <所属事務所>
- MRS行政書士事務所
- <自己紹介>
- 宅建業(不動産)と行政書士(法律)のダブルライセンスの強みを生かし税理士と連携しながら相続手続きや相続不動産の処分など総合的に支援しております。
- <資格>
- 税理士
- <所属事務所>
- 増江会計
- <自己紹介>
- 相続相談クオリアの細川です。
税のご相談はお任せください!
丁寧、安心を心がけております。
提携先サポートメンバー
| 団体名 | 相続コンシェルジュ 縁 |
|---|---|
| 代表者 |
<北陸地域> 竹川 祥司(たけがわ しょうじ) <大阪地域> |
| 所在地 |
<北陸地域> 〒921-8044 石川県金沢市米泉町8丁目108番地タナベハイツ1F2 <大阪地域> 〒534-0025 大阪府大阪市都島区片町2-2-40 大発ビル3F Letsパートナーズ |
| TEL |
<北陸地域> 0120-817-523 <大阪地域> |
| 営業時間 | 平日 9:00~17:00 (事前予約で時間外対応可能です) |
| 定休日 | 土・日・祝日 (事前予約で休日も対応可能です) |
